アッパーは、甲を覆うレザー部分の総称。
アッパーのような、修理しても替えのきかない部分を十分ケアすることが、革靴を長持ちさせる秘訣です。
革のひび割れや傷がつくリスクを軽減し、長持ちさせることに大きな意味を持ちます。
革靴のお手入れは、やりすぎも注意ということもありますので、適度なアッパーのケアでお気に入りの革靴を長く履けるようアッパーを長持ちさせましょう。
アッパーって何?どこ?

外気から足を守り、衝撃も軽減し、足を密着して歩行しやすい役割をします。
アッパーってどこ?
甲を覆うレザー部分の総称で、ソールより上の部分でシュータンや羽根もアッパーとなります。
アッパー素材の選び方は、汗のかき方や疲労の程度で変えることが望ましいですが、革靴においては、このアッパー部分の素材は、皮革となりますので、より経年での足馴染みや伸びを考慮して選びます。
密着しすぎると、疲労の原因、大きすぎると、靴の中での足のあばれになり、歩き方が不自然になるなどの支障が生まれてしましますので、甲の締め付け具合が心地がいいものを選びましょう。
「底」と違いアッパーは、交換することが出来ませんので、アッパーの革のひび割れなどの致命的ダメージは、靴の寿命となりますので、ケアがとても重要となります。
アッパーのケアについて
革にとって適度な水分と油分は重要です。
外でついてしまった埃や砂によってその水分・油分が失われないようにこまめに埃の除去を行います。
また、アッパーのケアと合わせて内部のお手入れも合わせて行うことでより爽快に履くことができ、長持ちさせることができます。
アッパーのケアの手順
アッパー全体の埃を落とします。
・シューキーパー
・馬毛ブラシ
古いクリームがおおむね取れるよう拭き取ることが大切。古いクリームが残り続けると革のひび割れなどの原因となりますので丁寧に行います。
- 汚れ落とし
- 布
ぺネレイトブラシは、色移りさせない為に靴クリームの色ごとに分けて利用します。
- 靴クリーム
- ペネトレイトブラシ[
汚れ落としで使った布とは別のものを使用します。
- 布
豚毛ブラシも色移りさせない為に靴クリームの色ごとに分けて利用します。
- 豚毛ブラシ
≫靴磨きのやり方|革靴のお手入れ方法と鏡面仕上げ!6つの手順と必要なもの
アッパーのケアに必要なもの

次の6つのものを準備してお手入れをしましょう。
- シューキーパー
- 馬毛ブラシ
- 靴クリーム
- 豚毛ブラシ
- ぺネレイトブラシ
- 布
ペネトレイトブラシは、靴クリームを塗る際に手が汚れないように利用します。指で塗る場合は、不要です。
シューキーパー
樹脂バネのような安価なものから、木製の高価なものまでさまざまなシューキーパーがありますが、アッパーのシワを伸ばすためには、どのシューキーパーでも大丈夫です。
極端なテンションを革にかけすぎない点では、木製のシューツリーを選ぶことをおすすめします。
よりこだわ方は、「靴磨き用」と「保管用」で種類を使い分けることで靴磨きがしやすくなります。
≫シューキーパーの必要性|使い方と効果で選ぶおすすめのシューツリー
馬毛ブラシ
普段から手軽に利用できるものを準備します。
ブラシの中で一番使う頻度の高いブラシなので、手に持ちやすいものをおすすめします。
靴クリーム
靴クリームは、乳化性クリームと油性クリームがあります。
乳化性クリームの方が扱いやすく保革には向いているのでおすすめです。
≫革靴クリームのおすすめ|10年間使い続けたものとは?種類と用途も徹底解説!
豚毛ブラシ
靴クリームを革に押し込みながらツヤを出すブラシ。色ごとに分けて利用しますが、ツヤ出しの際に激しく使いますので、革に柄をぶつけないよう、形状を工夫したブラシもあります。馬毛ブラシ同様に自分の手の大きさに合ったものを選びましょう。
ペネトレイトブラシ
靴クリームを塗る際に、手が汚れないように使うブラシです。小さいブラシなので、アッパーとソールのつなぎ目などにもクリームを塗りやすくなります。
布
ブラシングでは、伸ばしきれない靴クリームを拭き取るために利用します。自作のものでも十分ですが、専用クロスとしても販売されています。
≫靴磨きの布の巻き方|ポリッシングクロスのおすすめと代用の万能布の作り方
アッパーがひび割れてしまった時は

ケアを怠ってしまい、アッパーの革にひびが入ってしまった際も、あきらめてはいけません。
革靴を永く履き続けるために、時にはひび割れにも対処しなければいけないときがくることもあるでしょう。
深い割れでなければ、補修できる可能性もありますので、直すことも検討してみてください。あまりにも深いひび割れを起こしている場合は、悪化させてしまうことがありますので、プロに相談しましょう。
アッパーのひび割れの補修方法
何より予防することが一番ですが、ひび割れしてしまった際の補修方法をご紹介いたします。
払っても落とせない汚れがある場合は、クリーナー等を使ってキレイにします。
深い傷の場合は、革を極端にへこませてしまい、デザインを行ってしまいますので、プロに相談することをおすすめします。
傷をならした箇所は、表面の塗料が剥がれますので、補色剤で補色・保護。薄く少しずつ周りの色に合わせながら塗り、乾かし、塗りを繰り返します。
塗料が乾くまで通気のいい場所で乾かします。
靴クリームを塗り、豚毛ブラシでブラッシング。余分なクリームを布でツヤを出しながら拭き取ります。仕上げにワックスを塗り磨くと補修部分が馴染ます。
≫革靴のひび割れ修理|原因と補修方法を解説!防止するための3つの約束
アッパーのひび割れを防止するために大切なこと

普段から革靴を脱いだ時にブラッシングをして、シューツリーを入れておくと深いシワがつきにくくアッパーの革が長持ちします。クリームでのケアも大切ですが、ホコリを払ってシワを伸ばすことが大切です。
≫シューキーパーの必要性|使い方と効果で選ぶおすすめのシューツリー
アッパーは修復がしにくい
アッパーは、デザインそのものを決定する靴そのものを指しています。
ソールは、張替ができますし、他のパーツは新しいものに交換修理しても見た目そのものを変えてしまうことはありません。
アッパーは、切れたり、ひび割れたりと大きなダメージを受けてしまうと替えがきかない部分だからです。
アッパー部分に継ぎはぎやあて革が貼ってあると美しくない見た目になってしまします。
かっこいい靴は、手入れの行き届いたアッパーのケアと定期的に交換手入れされた他のパーツが組み合わさることで個性のある美しい靴となります。
≫全国対応|靴修理業者おすすめ10選!料金相場から選び方など徹底解説
まとめ:アッパーの革のコンディションをチェックしながら日ごろのお手入れを行いましょう。
味のある革、味のある靴、とよく言いますが、単純に使い古した革靴ではそのような評価にはなりません。
定期的にお手入れをし、革に栄養が行き届いている古い革ほど美しく育っている味のある革靴となっていきます。
しかしながら、間違った認識でたくさんの手間をかけたにもかかわらず、革にヒビが入ってしまったり、革に潤いが無くなってしまっては育てている側も残念な気持ちになってしまいます。
適度なクリーニングと適度な保革で長く美しい革靴を履き続けることができるように定期的にお手入れをしながら、アッパーのコンディションを確認しましょう。
万が一、アッパーの革にひびが入ってしまった際は、早めにプロに相談し、修理を検討するとデザインを崩さずに直せる可能性が高まります。
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