馬の臀部をなめし、染色した革で、牛革は革の繊維が水平方向に伸びているのに対し、コードバンは垂直方向にぎっしり詰まっているので、革が丈夫で切れにくく長持ちします。そのため使うほどに特有の光沢を出すことが出来ます。
その魅力を感じながら、コードバンの手入れをして長くその美しさ酔いしれてくださいね。
コードバンのお手入れ
コードバンは、ダメージが少ない状態のお手入れはとても簡単で済みます。クリームを塗ってブラッシングするだけでつやがよみがえります。
コードバン用のクリームを塗る
コードバン用のクリームを塗布ブラシに取って、革全体に軽く塗り広げていきます。刷り込むという風なイメージではなく、革の上に膜を作る要領で手際よく行います。

うーん、ここがやっぱり他の革とのお手入れの一番の違いかな。
新品のコードバンの場合は、クリーナーによる汚れ落としの工程は不要になります。
ブラッシングして仕上げ
柔らかい馬毛ブラシ等でクリームを全体に馴染ませながら、広げていきます。全体に馴染んだら、きれいな柔らかい布で乾拭きして仕上げましょう。
ダメージのあるコードバンのお手入れ
ボロボロになってしまった場合は参考記事も是非、見てくださいね。
準備
銀浮きなどのダメージを受けてしまったコードバンのケアには、準備が必要です。初めにブラッシングで、埃を落とし、スムースレザーのお手入れと同じ工程を済ませて、お手入れに入っていきます。





スムースレザーのお手入れの手順を参考に準備しよう!
汚れ落とし
目の細かい布を用意して、指先に巻きそこへ水性のクリーナーをにじむ程度に湿らせて、表面の汚れと古いクリームを落とします。コードバンは、強くこすると表面が荒れてしまいますので、なでる要領で軽く拭いてあげましょう。
クリームを塗る
コードバン用のクリームを塗布用のブラシへ取り、軽くすり込むように全体へ塗っていきます。馬毛ブラシなどの柔らかいブラシで、円を描くようにゆっくり優しく、ブラッシングしましょう。
仕上げ
硬くて表面の滑らかなつるっとしたレザースティックなどで凹凸をならしましょう。ならし終えたら、最後に仕上げのブラッシングをして、柔らかい布で乾拭きをしてあげることで、光沢が増し美しいコードバン本来の仕上がりとなります。





とにかく最後まで優しくなでることで、光沢がよみがえるよ。。
コードバン革の魅力
1頭から靴1足半から2足分しか取れない希少性です。コードバンは、愛好家の垂涎の皮革ですので、その人気は、アメリカのホーウェン社や日本の新喜皮革社などが、メディアによって特集を組まれるような人気となります。
他種類の皮革との違い
コードバンが他の革と違う魅力なのは、馬の臀部の皮の表面と裏の中ほどの芯部分を削りだして制作している点でしょう。繊維密度が高い上に、起毛皮革のような肌触りになっていて、これをつぶし、表革のよう滑らかにしたもので、コードバンと呼ばれています。
傷が多少入ってしまっても、捲れたり切れたりすることがなく、荒れてしまった部分をつぶして、磨いこんだら、滑らかさがよみがえります。そのため長く愛用し、品のある艶を持つ革へ育てることが出来る革となります。





一度手入れしたらわかる。
革のダイヤモンド!?
希少性、加工の難易度で『革のダイヤモンド』とも呼ばれ、高級なイメージですが、この特徴を理解してしまえば、お手入れも簡単です。
この際、他の皮よりも長く美しい状態を保つことが出来るコードバンの魅力に取りつかれてしまいましょう。
古いオールデンのコードバン靴の復活メンテナンス
コードバンの魅力は、傷が多少ついてもほぼ無傷に戻せるところですね。他の皮では、できない特性なので、人気の理由も頷けます。
特にオールデンは、そのコードバン靴の代表的なブランドで代名詞にもなっているほど。その人気があり、希少性の高い憧れのオールデンを手にして、長く美しいコードバンに取りつかれることが革靴ファンのステータスとなっています。


新しいのがほしい!
是非、お手入れに自信が無くても、希少性から中古靴で見つけても、とても長持ちさせることが出来る革ですから、一度は履いてみてくださいね。
きっとそのコードバン靴のトリコになってしまいますよ!