革靴の水洗いは正しいのか?の結論
革靴の水洗いは正しいです!
服と同じで繊維質でできている革は、同じように洗うことが正しいということです。なぜ、服は洗うのに革靴は洗わないのでしょうか。
普段履いている靴が、清潔か否か考えると清潔ではないことは想像できますね。
洗う必要がある場合の革靴の状態を理解して、正しい洗い方をマスターして永く快適に革靴と付き合うことをおすすめします。

革靴の水洗いの必要なケース
- 一定の履き込み期間を経て、汗をたくさん吸った革靴
- 型崩れがひどくなってしまった革靴
- 濡れてしまってシミができてしまった革靴
革靴の水洗いに必要なもの
- サドルソープ
- 泡立て用スポンジ
- 水洗い用ブラシ
- シューツリー(シューホーン)
- 桶(バケツ等)
- デリケートクリーム(保革剤)
- リムーバー(革靴用汚れ落とし)
革靴の洗い方
革靴にしみ込んでしまった汗や、油などは普段のお手入れだけでは取り除くことは難しいですね。
しかし専用の石鹸などで洗い落とすことができますので、専用の石鹸やシャンプーを使ってきれいにしてみましょう。
- 革を痛めない洗剤を使う
- きれいな水(ぬるま湯)を使う
下準備
靴ひもを外して、クリーナーで汚れを拭き取り、スポンジに水を含ませたもので革靴全体を均一に色が変わるまで湿らせます。
これまでのケアでついている古い靴クリームをクリーナーでしっかり取り除いた上で行いましょう!
靴クリームの除去は、リムーバーを使います。

注意点は、濡れていない部分が残ってしまうと、クリーニング後にムラが残ってしまいますので、全体を濡らすように注意しましょう。ぬるま湯を使うと上手く行きます!
洗浄・クリーニング
皮革用の石鹸を水あらいブラシにとって泡立てます。きめの細かい泡ができましたら、円を描くように全体を洗って、タオルで全体の泡を拭き取ります。
石鹸の中の保革成分が残るよう少し表面に泡を残しながら拭き取ります。
乾燥と仕上げ
シューキーパーを革靴に入れて、履きじわを伸ばしながら形を整えて風通しの良い日陰に保管して乾燥します。










シューキーパーがない場合は、新聞紙をつま先まで押し込んで入れて乾かしましょう!新聞紙の場合は、1日ごとに入れ替えが必要です。
乾いた後は、通常のお手入れと同じように乳化性クリームやデリケートクリームで革に栄養を与えます。










まだ濡れている状態でのクリームの塗布は、カビの原因等になるので注意しましょう。
クリーニング・丸洗いのみでは落ちきらない汚れやキズなどは、 ”補色”もしくは”ブラッシング加工”をおこないキレイな状態に戻してくれるリネットさんがおすすめ
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合皮の革靴も洗える!?
合成皮革も洗って大丈夫です。
合成皮革【合皮】の革靴は、最近とても安価で丈夫で本革の風合いに近く製造されていますね。
不織布といって、とても丈夫な布に合成樹脂を塗って、革の風合いに近づけてできています。
革靴は、本革と合皮問わず靴の中が汗で汚れていたり、埃がたくさんついてしまうとそれらが原因で傷がつきやすく、汗の酸化で革が早く傷んでしまいます。
一方で、 布に樹脂でコーティングした合皮の場合は、革の栄養を補給しながら内部の洗浄を行うことが難しく接着剤の劣化につながりますので、ぬるま湯につけると接着剤に影響が出てしまうため、お水を使い、乾燥の仕方に気を付けて、より易しく洗ってあげましょう。
合成皮革【合皮】の洗い方は、2種類
合成皮革【合皮】の洗い方は、水を使うものと使わないもので使い分けます。
水洗い
そのまま水で丸洗いしてしまいましょう!
- 桶に水を張り、中性洗剤を混ぜる。
- 水の中に靴を入れて、中からブラシでこすって洗います。
- 外側の革部分は、柔らかいスポンジなどで優しく拭き取るように。
素材は、前述したように布と合成樹脂なので、中性洗剤であればいいでしょう。
洗面器やバケツなどに水を張り薄めに洗剤を混ぜます。
その中に、洗いたい靴を入れて中から順番に歯ブラシなどの中に入りやすいブラシで埃を取り、中で染みついた汗を掻き出し洗っていきます。
最後に外側のアッパー部分の革を洗うのですが、傷がついてしまいますので、柔らかいスポンジなどで優しく洗い流します。
最後に乾燥ですが、樹脂がボロボロにならないように、日陰で陰干しをしてカビが生えないよう風通しのいい場所に保管して行いましょう。
拭き洗い
拭き洗い?と思われるかもしれませんが、水で長時間つけることは、リスクとなりますので、拭き洗いも検討しておきたいですね。
合皮の水洗い準備するもの
- 歯ブラシ
- 割りばしとウェットティッシュ(布とアルコールでも可)
- スポンジ
- シューキーパーまたは、新聞紙
革靴と違って丸洗いは避けたほうがいい場合も。水にどっぷりつけずにブラシや布に水を付けて内部を湿らせる程度にして、手順に沿って行います。
下準備
靴ひもを外して、ブラッシングで靴の埃や土を払います。










ゴムのソール部分や合皮とソールの付け根のコバの部分は、歯ブラシなどで洗剤を付けてこすりましょう。
外側の合皮部分を洗う
洗剤でアッパー部分の汚れを柔らかいスポンジで拭うように優しく洗います。
内部の布部分と合皮部分を洗う
内部は、歯ブラシなどの中に入りやすいブラシを使って洗剤で汚れやにおいが気になるところをこすっていきます。
この時、ウェットティッシュなどのアルコール除菌用のティッシュを割りばしなどに巻いて中をきれいにしてもいいでしょう。
乾燥
シューキーパーや新聞紙を詰めて乾燥させます。新聞紙を詰める場合は、こまめに取り換えるように心がけてくださいね。










合皮の場合は、新聞紙を詰めすぎたりきついシューキーパーを入れて乾燥させると、革が伸びてしまう恐れがあるので気を付けてくださいね!
水洗いに比べて、とても簡単ですし、何より乾燥時間がとても短くてむ為、おすすめの洗い方になります。
ウェットティッシュを巻いた棒で、中はこすりますのでさっと水で洗うこととほとんど変わらない効果で、においの対策にもなります。
さらに鏡面磨きなどを最後に施すと、本革さながらの高級感も出ますので、水につけて洗ったり、乾燥したりとたくさんの時間を使うのであれば、磨きの時間にも回せますね!
ブーツの洗い方
ブーツの種類にもよりますが、革靴と同様の洗い方でより汚れた革のコンディションが良くなります!
革のブーツの場合
革のブーツは、革靴の手順と一緒ですね。深い分面積が広く大掛かりになりますが、難しくないので是非チャレンジしてください!
革靴に比べ革の厚みがあるものが多いので、乾燥に時間がかかります。履きたい日がある場合は、乾燥期間を考えて行ってくださいね。










ブーツは、長いので乾燥の際に形を整える作業の時にしっかり上まで新聞紙などで整えてくださいね!
ムートン系のブーツの場合
完全に自宅での丸洗いはおすすめしません。表の起毛部分や中のムートン部分が、元の柔らかさが損なわれてしまします。
乾燥の仕方がとても難しいため、プロの力をお借りしましょう!










逆に普段汚れてふわふわさがなくなってきた起毛系のブーツには、宅配クリーニングすることでよみがえります。これは、戻って来たときうれしかったですね!
革靴水洗い用の石鹸と靴洗濯用の道具のおすすめ
革を痛めずに靴の洗濯をするために必要な道具のおすすめをご紹介します。これらの石鹸や革靴用の丸洗いのセットは、革靴を知り尽くしたメーカーが、販売しているため、洗い方の手順も同封されています!
皮革用水洗いせっけんのおすすめ
今回新しく購入して利用したもの、以前使ってみたものと評判を総合しておすすめ商品をご紹介していきます。
[エムモゥブレィ] M.MOWBRAY サドルソープ
今回実際に使った石鹸はこちらのモゥブレイのサドルソープです。
ほかの石鹸同様色に関係なく利用できるものになります。
後ほどご紹介します革靴洗い用のクリーナーセットもモゥブレイ社で出しているので、参考にしてみてください。
[サフィール] サドルソープ 100ml
想像以上に汚れが落ちます!
洗った後は、保革のためのケアは別に必要ですが、お手入れのあまりされていない革靴は洗った後の革のしっとり感も出て本当に爽快な履き心地に変わりますので、是非使ってほしい一品です。
皮革用シャンプーのおすすめ
エアゾールタイプのシャンプーは、丸洗いよりも手軽に汚れを落とすことができます。
ただし、汚れの種類や範囲によっては丸洗いしてしまったほうが良かったとなることもありますので、皮革用の石鹸と合わせて検討してください!
水洗い用ブラシ
代用品で使わなくなった歯ブラシなどでも十分です!
靴の内部にたまったほこりや汚れをブラッシングすることに使いますので、ヘッドの大きすぎないものを準備しましょう。
せっかくだからそろえるという方は以下がおすすめです。
歯ブラシに比べると毛足が長く、とても柔らかい素材のため靴にやさしいブラシです。
泡立て用スポンジ
泡立て用の用途になりますので、ご家庭の掃除用のスポンジを代用できます。
革靴を洗う場合は、細かい部分まで泡を伸ばしていきますので、大きすぎると使いにくいです。研磨素材のついていないものであれば切ったりして適度な大きさで利用できますね!
革靴水洗い用クリーナーセットおすすめ
すでに靴磨きなどの道具を一式お持ちの方は、以下の3点セットで十分です。
リムーバーや、保革剤などのクリームをお持ちでない方は、洗った後のケア用品もセットのものを選ぶと作業がスムーズです。
水洗いする抵抗あるけど、においだけでも
においが気になって仕方がないとお悩みの方は、洗うことで解決しそうですが靴も大切にしたいし、怖いな。市販の消臭スプレーは革に良くないのでは…










私が利用したにおい対策グッズでおすすめがありますので、是非参考にして下さい!
私が利用したにおい対策グッズでおすすめがありますので、是非参考にして下さい。
使った感想
営業職の私は、個人宅のお客様への訪問時など靴を脱ぐことが多いので悩んでいた気になる靴のにおいで悩まなくなりました。
洗うよりも簡単ににおいを取り除いてくれるので普段の家に帰ってきた際に手軽にしています。
肌にも革にも優しい
天然の鉱物からできているので、安心して利用しています。人の肌を熟知したブランドは、革靴にも優しいので、靴を大切にしている方にもおすすめできます。
消臭効果が高い
即効性というよりも1週間程度利用しているうちに軽減していった感覚です。今では、気にならない毎日を過ごしています。
足だけでなく靴とのセットでにおい対策は考える必要があるんだと実感しているところです。
日々のブラッシングと合わせて簡単にできる
スプレータイプのパウダーになっているので、帰宅後にブラッシングと合わせて吹きかけているだけです。脱ぐときに今日はどうかなと思った際に思い出し利用しています。










効果が無ければ返金してくれますよ!
革靴の水洗いに精通したプロに任せる
古くてもとても大切にしている革靴やブーツってありますよね。自分で洗って失敗したら怖いな…って思った方も多いのではないでしょうか。
大切な靴を洗い場合に、どんな選択肢があるのかを知って本当に自分ですべきか考えてみましょう!
靴リペアショップでのクリーニング
靴の専門家による靴のクリーニングは、自身で行うよりも安心ですよね。また、大切にしている革靴は、プロに任せることは心強くより長持ちにもつながりますね。
お店に持っていく手間はかかりますが、自身で行う楽しさよりも安心して靴の丸洗いを行いたい方にお勧めです。
靴クリーングの費用は、メニューにもよりますが、3000円程度~受けてくれることが一般的です。
リペアショップの中では、依頼を受けて外注に出す場合もありますので、手元に戻って来るまでの期間も大きく変わってきます。
注意点は、靴のプロではありますが、お店によって技術にムラがあり、特に靴の丸洗いについては、よりお店を選ぶ上では見極めが必要です。
宅配クリーニング
靴のクリーングを専門とした宅配クリーニングは、より安心してお任せすることができますね。
もちろん、靴の修理が得意お店が行うクリーニングと違って、靴のクリーニングが専門の方が、補色と磨きまで行ってくれる点では、さらに安心して任せることができるかと思います。
依頼から完成して手元に戻って来るまで2週間程度時間はかかりますが、待った時間の分だけ楽しみが増して、また大切に履こうという気持ちにもなりますね。
宅配業者に取りに来てもらって、送料無料のクリーニング店が多いのが特徴ですので、依頼後は、ご家族に出荷を任せたりと忙しいサラリーマンにも優しい仕組みになっています。
あまりにも汚れや劣化がひどくなった革靴は、1度クリーニングしてあげるとそこから長く履き続けるきっかけにもなりますね!
あきらめていたあの靴もクリーニングできれいに![くつリネット]



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革靴の臭いが気になっていて洗おうとしていますか?
革靴の臭いの対処方法として丸洗いを考えていますか。
靴が臭いのは、足の臭いと一緒に対策が必要です。靴の丸洗いと一緒に足のケアも合わせて行いましょう。
まとめ
現在では、靴リペアショップなどでも革靴の丸洗いは、メニューとして取り入れられています。未だに革を水で洗うことに抵抗を持ち、昔の固定概念を持ってしまっている方が多いかと思います。
クリーナーだけでは、長くケアしてきたクリームなどの蓄積をリセットすることは難しく、逆に革を痛めてしまうだけになるリスクを持っています。
知識を持って、適切なクリーニングを施すことで清潔で清々しい革靴ライフとなりますので、是非チャレンジしてみてください。