革製品は、定期的な手入れで長く使え、歳を重ねる度に味わい深くなっていきます。その深さとは、対称に汚れがついて気になって仕方がないということもありますよね…
革製品の汚れを、汚れの種類ごとに解決策をご紹介していきますので、きっと読み終わるころには、問題も半分以上解決されて後は実行するだけにできますので最後まで是非お付き合いください。
革財布の汚れ種類ごとの手入れ方法
当てはまるものを確認して下さいね。
ボールペンの汚れ
一体どこでついてしまったのでしょうね。
財布にボールペンって、ありえないですけど経験あるんですよね。しかも汚れの中でも一番厄介そうな空気ですが…
ちゃんと落とせますのでご安心ください!
ボールペンと言っても、顔料か染料や水性・油性によっても落とし方が変わりますので、できるだけ早めに対処するのが鉄則ではありますが、間違った落とし方をしてしまうと余計に汚れの範囲を広げてしまうので、注意しましょう。
革製品についたボールペン汚れを落とす方法は、『インクアウェイ』を使います!
ボールペンもレザーもそれぞれいろいろな種類がありますが、
『顔料』と『染料』というものがカギになります。各々整理してみましょう!
ボールペンの 『顔料』と『染料』
顔料と染料の違いは、水に色が溶け込んでいるかの違いです。水に溶けずに色の粒子がたくさん散らばって混ざっている状態が『顔料』、水に色が溶けている状態なのが、『染料』となります。
顔料インクは、表面に色が入り込まずについている状態になります。また、染料インクは水に溶けているため、紙に水と一緒に入り込んで色がつきます。
油性インクは、そもそも耐水性に優れた溶剤ですから、顔料・染料共に耐水性が高いインクとなります。
問題は水性インクで、前述のように顔料か染料かで落とし方が変わってきます。
革の『顔料』と『染料』
革の染色も同じことが言えます。
アニリン染めというものが、『染料』染めで革の本来の状態を限りなく維持して染める技術となります。毛穴や表皮の傷をそのまま生かすため、製品としては高価ではありますが非常に扱いが難しい革加工となります。
一方、革の『顔料』染めは、革の上に色を乗せる技法のため、一種の保護膜を形成している状態です。もちろんほとんどの毛穴や傷は埋まっています。
インクアウェイと染料皮革の相性
インクアウェイは、レザーマスター社の製品です。
顔料仕上げされた革に付いたボールペンのインクや口紅の除去専用に開発されました。
ボールペンのインクは各メーカーにより大変異なるため、革に浸透していく時間も違います。インク付着後すぐに(2日~3日以内)行うことをお勧めします。付着してから長時間経過したシミは完全に取り除くことが出来ません。又、レザープロテクションクリームでビフォーメンテナンスを行っていれば、よりいっそうの洗浄効果を得ることが出来ます。
https://uniters.co.jp
顔料仕上げされた、革のために開発されたケア用品ということがわかります。また、革の内部に汚れが入り込んで固着する前でないと落とせなくなります。
染料染めののような高級な革加工の製品は、アフターメンテナンスも充実しているため、もし『染料』染めの革財布の場合は、ご自身で落とさず購入もとに相談してみてください。
水シミ汚れ
雨にぬれたり、水をこぼしたりと革のシミは、本当に焦ってしまいますよね。水のシミは、水で消すことが出来るので、焦らず手順に沿って改善してみましょう。
準備するもの
- 水
- きれいなウエス(布)
- 保革クリーム
保革クリームのおすすめはこちら↓

水シミを消す手順
- 染みの出来た部分の水分をきれいな布で拭き取ります。
- 水で濡らした布で、シミが見えなくなるように革に水分をしみ込ませるように水で湿らせた布で、拭います。
- 乾燥させながら、保革クリームを塗りながら乾燥させます。
注意点
革(レザー)の染み取りは、水の場合は、そんなに慌てる必要はありませんが、最後の工程での保革クリームを塗る際は、革の種類によっては、クリームがシミになってしまうこともあります。
シミにならないように、乾燥後様子を見ながら、製品全体に塗っていくよう気を付けてくださいね。
汚れる前にやるべきこと
レザープロテクションの活用をして、汚れが付きにくくそして、汚れても落としやすくしておくことが重要です。
レザープロテクションの利用方法
付属のスポンジにプロテクションクリームを取り、薄くのばす準備をします。革製品全体に均一に塗って跡が残らないよう注意して塗り伸ばしていきましょう。
最後は、乾燥させて完了です。
汚れがついてしまった際は、セットのクリーナーで優しくなでるようにスポンジでこすって汚れを落としていきます。
レザープロテクションの紹介
ユニタスレザーマスターがおすすめです。革の特性を熟知した革のプロたちがたどり着いたケア用品です。レザーソファーや、革小物の販売店では、その信頼からパッケージをその販売店オリジナルにし、店頭でも革製品と合わせて販売している販売店も多数あります。
特に家具屋さんでは、ほとんどの家具メーカーが採用しており、高い信頼を得ています。
前述のインクアウェイと合わせて準備しておくと、いざというときの安心にもつながります。
最後に
革の種類、特にヌメ革など革本来の風合いを残した仕上げの革は、シミがつきやすくケアの際の、シミもつきやすいため、できればシミができる前の保護が大切です。
プロテクションなどの溶剤が、市販品でもいいものがありますので、是非革製品のシミや汚れで苦労された方は、是非使ってみてください。
お手入れの手間のかかる自然素材だからこそ、経年変化や触れたときの感触が心地よく楽しいものとなりますので、是非気兼ねなく楽しむことが出来るよう保護剤を利用し、革の醍醐味を味わっていきましょう!